垣根涼介「信長の原理」

信長に関する歴史小説は多数ある。一体「信長の原理」とはなんだろうと話題のこの小説を改めて読んでみた。信長は蟻の行列を見ながらある法則を見出したという。一所懸命仕事をする働き蟻、そこそこ働くが適当にサボる蟻、初めから働かない蟻、この比率が2:6:2の比率であることに気がつく。
一番働く優秀な蟻だけを選別し、実験するとその中でもまた同じような比率になるという。つまり、優秀な働き蟻ばかりでも集団になると怠ける蟻、サボるばかりの蟻が一定の比率になるらしい。
信長はこの原理は人間にも言えると考えた。それを自身の家老たちの人事考課に適用して明智光秀、羽柴秀吉など6家老たちを常に競わせたという。蟻は怠けても制裁されることはないようだが人間はそうではない。信長はこの蟻の原理を容赦無く人間に適用したがために家老たちに疑心暗鬼、精神疲労、裏切りなどを招く結果となり光秀の謀反につながったのだろう。
 当時の戦国時代に鉄砲をいち早く取り入れるとか、国の統治には経済の活性化が必要など先見の才能は抜群であったが蟻と人間を同列に扱ったのは人間の心理を無視した愚かな行為だったのでは。

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