知念実希人 「ひとつむぎの手」

2019年度の本屋大賞にノミネートされた。著者は医大卒だけあって内容は大学病院のなかの医師間の葛藤、心臓外科と内科での患者の取り合い、医師と患者の信頼関係、救命救急医の様子、研修医の指導に当たる担当医師の信頼関係などについて現実を思わせる内容で書かれている。心臓外科と救急一般外科が主な舞台である。主人公の平良祐介の母は重い心臓病をわずらっていたとき心臓外科の名医に助けられたのがきっかけで自分も人を助けられる心臓外科医になりたいと医学生になる。そして母を助けてくれた赤石教授の下で修行しながら一生懸命みがく。しかし、下級生の教授の甥の針谷にチャンスを奪われてしまう羽目になる。祐介は赤石教授に呼び出され患者からの信頼、研修医に対する指導、一般外科、救急医としは一流だけれども微細で正確な手術を要する心臓外科は針谷のほうが上だ、決して親戚関係で贔屓したのではないと諭され、沖縄の病院に派遣されることを受け入れることになる。外科手術は人と人をつむぐ「ひとつむぎの手」だと教授は言う。
 自分はかねてより心臓に問題があり60歳ころから問題が顕在化してきた。頻脈徐脈症候群という病名で循環器内科で房室ブロックにはペースメーカーの装着手術を、心房細動にはカテーテル高周波アブレージョンによる手術を実施。その15年後に日本でも有数の心臓外科専門病院で大動脈弁置換、三尖弁調整の開胸手術を実施した経験もあり、読んでいるうちに自分がこの病院の患者であるかのような錯覚に陥ってしまった。
 以前から私は命に関わる病気の治療には本当に信頼できる医師を探し求めてきたし、そのためには自分の病気について藪医者に適当に扱われないためにも知識をつけておくことの必要性を感じていた。なお、処方された薬についてもインターネットなどで主に副作用について調べることにしている。以前にも書いたが命に関わる手術は公立病院でしないことを肝に銘じている。公務員の医師はむずかしい手術についてはマニュアルがあってこれ以上はやらないと決まっているようだ。根治的な治療をせず、ただ少しでも延命させるためのその場逃れの薬物治療しかしないことを私を含めて多くの知人達も経験している。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント