ドストエフスキー著 頭木弘樹編訳「ミステリーカット版カラマーゾフの兄弟」

編訳者はドスエフスキーの作品はどれも大変長く大抵の人は途中でギブアップしてしまう。
だから入門書として3000ページの作品をたったの250ページにカットして編訳した本を出版したのだという。別の言い方をすれば、どんなにおいしいステーキでも畳一畳分もあったら、食べる前からいやになってしまう。おいしいところをカットして食べてみては如何?というつもりで編訳したのだという。いろいろなカットの仕方があるが、とびきりのカットの仕方がこの「ミステリー・カット」なのだと言っている。
 ところで、ドストエフスキー自信が政治的な集会に顔を出すようになり他の人たちと一緒に逮捕されてしまう。そして自身も銃殺刑を宣告されてしまう。収容されているとき、ドストエフスキーはドミートリー・イリインスキーという男と出会うが、彼は父親殺しの罪で逮捕され無罪を主張するが認められず結果20年の懲役になる。彼には婚約者がいて彼の弟がその女性を愛していた。そして10年後にドミートリー・イリリンスキーは無罪であることが判明する。なんと真犯人は彼の弟だったのである。ドストエフスキーはその話が頭から離れず小説にしたという。「カラマーゾフの兄弟」で長男のミーチャはこのドミートリーがモデルなのだ。ドストエフスキーは収容所で様々な囚人達と出会い真の人間の姿を見てきた。カラマーゾフの兄弟は「実話とフィクションのかけ算」なのだ。
 編訳者の頭木弘樹氏はこのカット版を入り口として読むことを奨めている。

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