夏川草介 「神様のカルテ 新章」

栗原一止医師は大学の医局にもどって日常の診察の他に研究業務でも忙しくなる。以前声がかかった時は病院に残る決心をしたものの、小幡医師から刺激を受け、医局にもどり大学院生となる。医師としての給料はたったの20万弱なのにそこから5万円の授業料を天引きされる。親子3人は御岳荘という古い旅館跡に他の独身者2人と共同生活している。妻はプロの写真家でそちらの収入と自分のアルバイトで何とか生活している。
 以前の市中病院と全く違い、患者よりも医師のほうが遙かに多いのに効率がわるいやら、組織の不可解さを痛感する。しかし、大学病院の仕事には多くの仕事がある。医師本来の仕事、研修医の指導、実験研究、その成果の発表会、ベッドの管理、人事、無医村などへの派遣医、カンファランスなど・・・・・
カンファランスは大学病院の最も重要なもので、どんなベテランの医師といえども万能ではない。それぞれの医師達が集まって議論し診断、治療の方針が機能するのである。前の章でも紹介した膵臓癌と自己免疫性膵炎の診断はむずかいい。膵臓癌と診断するところだった患者は実は自己免疫性膵炎2型だったなど。それによって治療方法も全く違ってくるので間違えばとんでもないことになってしまう。(国立がんセンターはこのようなカンファランスをやっていないらしい。)
 どのような治療をしても1〜2ヶ月しか持たないという膵臓癌の患者が病院で死にたくないという。どうしても家に帰って主人や子ども達と過ごしたいと願う患者にたいしてどうあるべきか。退院すれば死んでしまう。治療のために大学病院の医師が往診すべきか、できないとすればどのような方法があるか。栗原は悩みながら退院さられる方法を実行する。その後栗原の行為に批判する者が多く、准教授に呼び出される羽目になるが結果は如何・・・・

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