マイケル・ピルズベリー著「China 2049」を読んで

この本の内容は中国専門家として、またアメリカ政府の対中政策に最も深く関わってきたマイケル・ピルズベリー博士の中国論をまとめたものである。
 1970年頃ニクソン政権時代特使としてキッシンジャー氏がいわゆる頭越し外交で急遽中国に接近し国交を開いたとされてきた。しかし、実はそうではなく当時中国がソ連を警戒するあまり、アメリカに打診したのは毛沢東の方からだったのである。しかし、アメリカとしてはソ連を刺激したくはないのですぐには応じなかった。2年ほど経てキッシンジャーが訪中することになったのであった。それ以来オバマ政権に至るまで50年間にわたりアメリカは中国に軍需産業を含むあらゆる先端技術を教え、協力し、かつ経済的にも協力し現在に至っている。中国は微笑外交で、がめつく得られるものを全て取得し、その陰で企んだことは1949年共産党政権樹立の100年後の2049年までに世界の大国アメリカをも凌駕し世界の覇権を確立することであった。この本の著者をはじめ、ニクソン以来フォード、ジョンソン、パパブッシュ、クリントン、ブッシュ、オバマ大統領に至るまで親中政策を続けてきたのである。クリントンは批判的であったし、勿論警戒派もいたが多くの学者や取り巻きや、親中派の関係で結果的にはトランプ大統領になるまで継続していたのである。著者自身もそうであったし今になって反省し警告するためにこの書をまとめることななったという。この10月にペンス副大統領が中国批判の演説をしたのも記憶に新しい。恩を仇で返すのが中国なのだ。その点は韓国も同じだが。中国はアメリカや日本の支援で大国になり、アメリカに復讐することを企んでいたというのだ。復讐するために歴史を改竄しアメリカを憎む教育をしている。反日も同じ手法である。日本のODA資金も同様に使われているそうだ。30年近く前、私が中国を訪問した折、公害がひどいのでODAを金ではなく公害技術を指導するなどでやるべきだと日本政府にメールしたことがあるが、当時日本政府は全く耳を貸さなかった。全く残念である。自分が訪中した時は気持ちが悪いほどの親日で、低姿勢でなんでも教えをこう状況だった。そのようにアメリカにも日本にも微笑外交で本心を隠しながら世界制覇を企んでいたのである。習近平になって次第に自信がついたのか馬脚を現し始め、南シナ海の基地造成、地球の半分をアメリと分けようなどと言い出した。しかしそれにしてもアメリカのようにCIAなどの諜報機関を持ちながら50年間も騙され続けてしまったのはなぜだろうか。この本の中に中国古代の孫子の兵法、曹操と劉備の赤壁の戦いなどを取り入れていることがうかがえるが、アメリカのような短期的で合理的な考え方ではどうも中国流のやり方に気が回らないらしい。日本にはインテリジェンスがないので話にならない。
 著者は米国は中国の国家戦略の根底にある意図を見抜くことができず、騙され続けてきたと告白している。衝撃的な告白である。
さて、日本は今後中国をどう付き合うべきなのか日本人自身が真剣に考えなければならない。日本人なら、この本を是非読んで欲しいものである。

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