夏川草介 「神様のカルテ」

本庄病院に勤務する栗原一止は内科医5年目の医師である。内科医でありながら救急医として外科もこなさねばならない。しかも自分は40人もの受け持ち患者がいる。年寄りのがん患者で終末期の患者もいるなか不眠不休の忙しい毎日を送っている。そんなとき母校の大学の医局への移動の話がもちあがる。見学に行って驚いたことは患者の数よりも医師、研究陣の数の方が多いではないか。自分たちは寝る暇もない位忙しいのとは真逆なのだ。羨ましいやら、最先端医療の研究に心を惹かれながらも、末期がん患者の孤独な老人を切り捨てる大学病院のあり方には抵抗を感じる栗原。大学病院から見捨てられた末期がん患者・安曇ばあさん72歳は本庄病院の栗原の担当でもある。安曇さんは胆嚢がんが大腸に転移したため余命一ヶ月しかない不治の患者なのだ。本人は自分のような患者にただ生かすためのあらゆる医療を施してほしくない。他に直る可能性のある患者がいるなら、そちらを優先してほしいと願いながら大量の下血し、死去してしまう。その安曇さんが栗原医師に一通の手紙を残していた。自分がこの病院で栗原先生に診てもらえたこと、そしてこの病院で過ごした1ヶ月が自分の人生で一番幸せだったこと、栗原先生への心からの感謝が書かれていた。それを読んでもやもやした気持ちが晴れ栗原は本庄病院に残る決心をするのであった。
 以前、自分や身の回りの人たちが公立病院で簡単に見捨てられた経験をブログに書いたことがある。新聞でも公立病院の削減、再編などの記事が出ているが、自分や周囲の人だけでも公立病院で誤診、誤診による誤った処置、責任回避とも思える手術拒否、単なる薬事療法での延命などなど目にあまる経験がある。患者優先ではなく公務員医師の保身を優先しているようにしか思えないことが多い。心ある民間病院の医師が言っていたことで、公立病院は命に関わる困難な手術を避けるためのマニュアルがあるのだという。私は命に関わる病気で絶対に公立病院にはかからないことにしている。

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