渡辺惣樹 「朝鮮開国と日清戦争」

本書を読むと朝鮮の開国は日本が主体にアメリカが協力して成し遂げたこと、また何故日清戦争になってしまったのかがよく理解できる。今まで通り一遍の歴史書や戦後の呪縛歴史教育ではよく理解できなかったことがやっとスッキリしてくる。
 開国以前はフランスの牧師が朝鮮で殺害される事件や、交渉のために訪問した船を焼き打ちしたりの無法きわまりない朝鮮であったし、仮に約束しても全く無視し破ったりであった。(いまの韓国も変わらないが)そのよう朝鮮を維新まもない日本が列強に先駆けて開国の役割を担ったのか。またそれを主導したのが西郷の征韓論を押さえ込んだ穏健派だった。フランスやイギリスは開国だけでなく、地域の確保や経済的な利益を目的としたが日本とアメリはそうではなく単に開国して欲しいこと、清国の保護国ではなく独立国として振る舞うよう望んでいた。朝鮮内部でも清国はもともと北狄であり賊であって、その属国ではないとする輩もいたので事大派を追い落とそうとする独立派が甲申事変を起こすこともあった。1885年日本は朝鮮を独立国として認めるよう李鴻章との天津条約で一応解決したかに見えた。しかし、二度にわたって日本の外交官の生命に関わるような攻撃があり日本に仕掛けられた戦争行為であったにも関わらず日本は常に自制的に振る舞った。一方、天津条約後清国は日本を仮想敵国として決めてたのである。当時の清国は日本とは比較にならないほどの海軍力を持っていたのですぐに応じるわけにはいかない。臥薪嘗胆準備が必要でった。約10年後日清戦争が勃発し奇跡的にも一方的に勝利した。敗戦した李鴻章は雲隠れする始末。清国は敗戦処理に全権を持たせた外交官を派遣しなかった。それでは交渉にはならないので追い返す始末。アメリカの外交顧問フォスター氏が中に入りやっと李鴻章を全権大使として解決するのであった。ここにアメリカのアジア外交の視点を加えてみると腑に落ちるのである。朝鮮および清国に対してフランスやイギリス違って如何に抑制的な外交を展開していたか、またアメリカが黒子となって背後で動いたこともよくわかる。
 本書は著者がアメリカの日本未公刊資料を用い近代東アジア関係の原点である日清戦争を読み解くことができるし、日本側が強引に日清戦争を引き起こしたり、朝鮮を併合したのではないことがよく分かる。今の韓国が言うような歴史観はそれこそねじ曲げられた歴史観なのだ。
 今の習近平は清国が日本にさんざんにやられた復讐を考えているのだろうか。そんな気がしてならない。

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